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薬局管理栄養士 後藤 裕喜さん


調剤薬局における管理栄養士は、「薬局と地域の人々をつなぐ架け橋」のような存在

後藤 裕喜さん(右)
2010年 医療栄養学科卒業
(株式会社日本生科学研究所 日生薬局)

調剤薬局における管理栄養士は、「薬局と地域の人々をつなぐ架け橋」のような存在だと思っています。

現在の日生薬局での管理栄養士としての主な業務は、医療事務業務を行いながら、ご来局いただく患者様への栄養相談?健康食品の販売管理?患者様をはじめとした地域住民の方への講演会の3つがメインとなっています。

調剤薬局における栄養相談

薬局における栄養相談は、現在では保険点数もなく、時間の指定?予約や、何かをしなければいけないという定められた内容はありません。
その分、患者様にとっては気軽に何でも聞いていただけるような身近な存在となることができると考えています。
日生薬局での栄養相談は、薬剤師と連携しながら情報収集を行い、現在の疾患?エネルギー量や各栄養素の摂取状況に基づいた指導から、「この食べ物のエネルギーを知りたい」「炭水化物は摂ったらいけないのか」などと言った、身近な疑問まで幅広い内容を受けています。

健康食品の販売管理

日生薬局では、疾患のある方の治療だけでなく、病気にかかる前のサポートとなるセルフメディケーションにも力を入れるため、健康食品?OTC医薬品の取り扱いが豊富で、各店舗の管理栄養士が販売管理を担当しています。
管理栄養士の知識を活かしてカウンセリングを行い、一人ひとりの症状?お悩みに合わせて適切な商品をご案内できるように努めています。

患者様?地域住民の方への講演会

最近では、管理栄養士スタッフも増え、薬局内外で患者様?地域住民の方を対象に、食事や栄養に関する講演会や料理教室などを開催しています。生活習慣病の食事療法や薬と食品の相互作用など、食事?栄養に関する正しい情報提供に努めています。
また、実施を通して、管理栄養士が薬局と地域の方?地域の方々同士がより密につながり、支え合うことが出来るよう、料理教室やグループワークを行っていただく機会を取り入れています。
どの業務においても、城西大学の医療栄養学科で学んできたことは、現在の調剤薬局における業務において大きく活かされていると感じています。
栄養相談における臨床栄養の知識や、健康食品の販売管理における食品機能学などはもちろん、栄養指導におけるロールプレイやオスキーなどのコミュニケーションスキルを学ぶことが出来たので、患者様との信頼関係を築き、薬局での業務を少しずつ確立できてきたと思っています。
上記のような業務を行っている日生薬局の管理栄養士は、実は患者様と接する機会が最も多いスタッフであると感じています。
このような活動を継続していくうちに、今では多くの患者様から名指しで呼んでいただけるようになり、処方箋をお持ちでなくても栄養相談を受けていただき、健康食品を購入するために薬局に立ち寄っていただける患者様が増やすことが出来ました。そのため、業務を通じて多くの患者様の健康サポートを行い、感謝していただけることが自身の喜びにもなっています。
その反面、調剤薬局に管理栄養士がいることの認知や、業務内容が確立しきっていないことも事実です。現在日生薬局では管理栄養士スタッフも約30人まで増え、できることの幅を広げていけるチャンスと考えています。これから、より多くの患者様の健康をサポートしていくために何ができるのか、常に考えながら業務開拓を行っていきたいと思います。